参議院選挙がまったく盛り上がっていない。
テレビが参院選を面白くする工夫をして取り上げようとしない。
9党も出して「公平中立」にしゃべらせようとしても、
面白くなるはずがない。
「アベノミクスと言ってるが、裏のテーマは憲法改正だ」と
言って危機感を訴えようとしてたくせに、それでも盛り上がら
ない。
原因の一つには、自民党に都合の悪い報道になると、いちいち
文句を付けてくるからというのもあるようだ。
街頭インタビューを流しただけでも、偏向していると文句を
言ってくるから、テレビ局側が政権を忖度して、委縮している
らしい。
「放送法遵守を求める視聴者の会」の馬鹿さかげんが如実に
表れている。
マスコミに「公平中立」を意識させたために、ニュース番組も
毒にも薬にもならないインパクトが全くないものに変質して
しまった。
視聴者に考える動機すら与えない報道になり、国民も関心が
湧かないから、無党派層が投票しなくなる、安倍政権の提灯持ち
野郎たちはこれを狙ってたのだろう。
テレビは視聴率の奴隷である。
視聴率がとれないのは国民が関心ないからである。
都知事選に誰が出るのかという話題の方が、視聴率がとれると
なれば、そっちを流した方が、抗議が来なくて楽だろう。
舛添要一を辞めさせた弊害がここにも出ている。
本来ならテレビは、視聴率の奴隷ではなく、視聴率がとれる
ように工夫しなければならないはずだ。
だがその工夫をする意欲を、「公平中立」圧力が奪ってしまった。
偏向してこそ面白いのに、「公平中立」では「無色透明」に
なるだけだ。
まさに自民党の思惑は達成された。
「裏のテーマは憲法改正だ」というフレーズはすでに周知されて
いるはずだ。
それでも盛り上がらないのは、国民が憲法改正したっていい
と思っているからに他ならない。
「まあ、お上に任す」という感覚に戻ってしまったのだろう。
民主主義とか、国民主権とか言ってみたところで、人々は
自分の半径数メートルにしか関心を持っていない。
生活が厳しくなればなるほど、「私」が優先される。
民主主義はこの経済状態では、ますます成り立たなくなっている。